さむいっすね~最近。どうも椎葉です。
今回はアセット編です。

アセットって何ぞや?

本来アセット(Asset)とは資産や資源等を意味する言葉ですが、
ゲームおよびデジタルコンテンツの制作現場においては画像や3Dモデル、音楽、効果音など『素材全般』を指します。

ひとまずここの記事内では、
主人公キャラクターが持つ『3つの武器』を指しているものとさせてください。
今回はこの主人公が持っていた武器モデルの作成のお話です。

主人公が装備していた武器

主人公がCM内で装備していた武器といえば?
CM内には3つ登場しています。

・剣(ブレード)
・銃(キャノン)
・ガントレット

この3つです。
それぞれの武器に見せ場があります。
ソードは3人称視点でアクションゲームのように展開、ガンは一人称視点となりVR空間でのFPSのような映像展開、最後にボスへのとどめ演出としてどでかいガントレットを装備して、それを装備して取り掛かるところでCMは終了…。というように武器の移り変わりに合わせて序破急が完成しています。

ブレードによる白兵戦で直接襲い掛かる敵を切り伏せる…
ちなみにこのブレード、刃がチェーンソーのように回転しているため、チーム内では
『チェーンソーブレード』なんて呼ばれていたりします。

ズバッと

地上にいる敵をすべて殲滅したのちに空中に飛行する敵が登場。
プログラマーからキャノンを受け取り、ホログラム上になっていた右腕をキャノンに変形させて射撃。
腕を変形させるのでアームキャノンと呼んだりもします。

狙いを定めて
バキューンと

そして大ボスが登場。今までの武器では太刀打ちできるか怪しいが、そこにデザイナーが制作した超巨大ガントレットが主人公に送られ、右腕が変形。

超巨大ガントレット!これぞ切り札!
ボスにとびかかってとどめ…!というところでCMは終了

改めて確認するとやはり一連の流れがきれいですね。
ソードによる白兵戦で見える敵をせん滅。次に現れた敵は今の武器では倒せないので切り替えて、それに合わせて視界も変わる。(映像的に視覚が変わることになります)
そして大ボスが現れ、それに対してのとどめの大武器。
武器でも物語を展開していくことで、物語の盛り上がりの一要素を構成しているのです。

それぞれの武器のデザイン

ここからはそれぞれの武器デザインを見ていきましょう。
ラフスケッチ段階ではブレードやキャノン以外の案ももちろん出ていました。
ハンマーとか…クローとか…

スケッチの段階でもうかっこいい

それぞれの武器の形が決まった理由

まず主人公の基本武器、チェーンソーブレード。
なぜ普通の刀やソードではなく、回転する刃がついた『チェーンソー』がモチーフなのか?
それは『見せ場』が大きな理由です。
といってもすべての武器が何かしら目を引く演出を入れられるようになっていますが…。
チェーンソーブレードは実は二本で一組の二刀流スタイル。
となると片方のブレードで相手の攻撃を受け止めたり、ひるませて、もう片方でとどめを刺すという動きが一番かっこよく目立つわけです。

そこで、チェーンソーにすることでつばぜり合いや金属質な敵の体にヒットしたときに回転する刃が火花を出してくれます。これがとってもかっこいい。

ギャリギャリギャリと
刃の部分が高速回転します

また回転部分を目立たせるため、比較的三種類の武器の中ではデザインがシンプルです。
一番激しく動く武器ということもあり、シンプルなほうがより目で追いやすく、インパクトが残しやすくなります。

キャノン、ガントレットもそれぞれ同様の理由です。
キャノンのシーンでは、今まで第三者視点で展開されていたCMが、主人公がキャノンで射撃を試みたタイミングでのみ『一人称視点』になります。
FPSというゲームジャンルが比較的一般化したいま、この視点というのは突然出てきてもすんなりと受け入れられるというもの。というよりこのCMはもとより『VRゲーム』のお話なので、ここでゲームの中の世界であるという印象付けもできます。

右腕が変形するので引き金がない

右腕が変形してこれになるので引き金などはありません。
ただ、『初めて右腕が変形していくシーン』なのでブレードに比べてキャノンのデザインは少々凝っています。というのも、受け取ったシーンで銃身がよく映るので、一目で『遠距離武器である』とわかる必要があります。武器のカラーリングはできる限り統一しています。主人公のカラーに合わせてデザインすることで乖離しすぎることなく、『主人公の武器』であることが分かりやすく表現できます。

ガントレットの見せ場は単純明快。『とどめ』です。そして大きく映る関係上、より細かくデザインされています。

どでかく、そしてごつく。

そして、大事なのは何度も書いているようにこれらの武器は「主人公の右腕が変化したものである」ということ。CM内をよく見ると青い部分は主人公と同じようなホログラムになっています。
ブレードのシーンで青い右腕が映る、キャノンのシーンで右腕が変化するのが映る、そして最後の超巨大変化。トゲや装甲マシマシで攻撃力もマシマシです。

CMというフォーマット上、やはりそれぞれの武器が画面内に映る総尺というのは少なくなってしまいます。ですが、ヒーローものという題材の関係上、武器というのも今回の映像の中の魅力の一つです。

三種類の武器をそれぞれ印象付けるために、デザインはもちろんのこと、見せ方も含めて主人公の武器というものを決定していったというお話でした。

次回・第7回はそんな超強力な武器の猛攻をその体で受け止めてくれた
『敵・ボスモデル』のお話です。
早いもので、このブログもあと4回。
皆様、お楽しみにお待ちいただければと思います。

この記事を書いた人

椎葉遥/ガリュウ

大阪電気通信大学デジタルゲーム学科。生粋の格ゲー好き。食べるのも好き。最近は楽しく動画を作っている日々を過ごしているらしい。 電ツークンでは制作進行としてWebCMのプロジェクトに携わっています。