どうも読者さん、椎葉です。
今回は実写・モーションキャプチャー撮影編。
準備を着々と進めていく中で、撮影日はやはり空気感が変わります。
大まかなスケジュールとしては、
1日目『打ち合わせ・ロケハン・前日準備』
2日目『実写撮影』
3日目『モーションキャプチャー撮影』
こんな感じの流れ。
順を追って、1日目の打ち合わせ・前日準備から話していきましょう。
1日目 初めまして、ツークン研究所の皆さん
おぉいおい、なんで初めましてやねんと。
4月からずっとツークンさんと一緒にやってきてなにを初めましてしとんねんと。
無礼か?
はい。実はツークン研究所のスタッフの皆様と『実際に』お会いするのは
1日目『打ち合わせ・ロケハン・前日準備』が初めてでした。
それまではオンライン上での作業及び打ち合わせであったため、
顔を合わせてお話しするのはこれが初。
でもビビっちゃいけない制作進行。
もちろんディレクターである市田さんも流れを把握していますが、小道具がきちんと準備できているか、写真越しでしか確認できていないのでロケ地はちゃんと撮影できる場所なのか、全体として誰がどう動くのかを全体会議で共有します。

とはいえ、自分で言うのもなんですが割と喋ることができていたほうかなと。
というのもやっぱりここまで小道具やらロケ地やらなんやらをいろいろと管理していたので、どんな風に進んでいくのか、結構把握できていたというのが大きい。
香盤表はツークンさん主導で制作していきましたが、これもまた難しい。
とはいえ香盤表がぐちゃぐちゃだとその撮影すべてがおじゃんになってしまうので、香盤表をくまなくチェックするためにもこの全体会議はやはり必要でした。
当日決まったことってあるの?
「ここまで綿密に撮影スケジュールを組んでいたのなら当日決定することなんてないのでは?」
いやいや、流石にそんなことないっす。
当日に決まったり、変更が起こりやすいのは画角やロケ地の『セッティング方法』が多いかなと。
例えばCMの中であるプログラマー二人組のシーン。
ちなみにですが、このシーンに限らず、今回のCMはすべて学内で撮影されたものです。
このシーンでは建て込みにおいて、重要なミッションが当日に追加されました。
それなりに重く、スタッフも覚悟を決めて作業を開始したのを覚えています。
学内の施設をそれなりに利用している人であればピンとくるかも。
ヒントは、変えなければならなかった理由として、『画の繋がり』がありました。
これでわかったあなたは整合性や作品内の繋がりを大事にできる方かもしれません。
とても、いいこと。
さて、正解です。
正解は…
『机の方向を全部変えた』
これが正解。
えっ?と思うじゃないですか。
奥に映っているPC含めて、元々は正反対の方向を向いていました。
はい、こんな感じ。

この12台くらいの机とPCをすべて抜線し、前後を入れ替えて撮影しています。
というのも、プログラマーが武器をARで送るシーン。
ここに入れ替えないといけない理由の一つがあります。
プログラマーは作り出した武器を『右』に送り出しています。
そして、仮想空間内の主人公は『左』から武器を受け取っています。
つまり武器は『画面を正面に見て右方向へ』飛んで行かないと主人公が武器を受け取るシーンで矛盾が生じてしまう、ということです。


実に合理的かつ、見る人にとって『武器が飛んで行った方向』を追いかければ自然な場面転換ができるので、とってもスピーディ。
2日目 学内を走り回りました(もちろん廊下は走らない)
2日目、つまり本番当日。
1日目に演者とも顔合わせを済ませ、衣装合わせも完了しているので、当日はカメラの動きや演者の動き、ロケ地の建て込みなど、各々が自分の担当をこなしていく日です。
じゃあ椎葉は2日目は何をしてたんだと。
・演者の呼び込み
・ロケ地の建て込み
・小道具の準備
・etc…
ヒ、ヒェ~~~~~~~~~~~~~~~~
いろいろある〜〜〜〜〜〜
多いのなんの。
といっても、ほとんどはロケ地の建て込みと小道具の準備がほとんどでした。
そして建て込みが重いのはやはり『JIAMSのCGスタジオ』と、メインとなる現実世界の主人公が大学生活を過ごす『ゼミ室』です。
ソファをセットしたり、元々あるソファベッドをどかしたり、PCデスクの向きを180度逆にしたり。
この時はいろんな学生スタッフさんにお手伝いいただき、建て込みや小道具準備を完了させることができました。私の拙い指示だったにも関わらず、、よく理解していただき迅速に行動していただけたこと、とてもうれしく思います。この場を借りて感謝を申し上げたいと思います。ありがとうございました。
また、演者としてご参加いただいた学生さんにもお手伝いいただいたこと、タスク外であり、演技後で大変な中、お手伝いいただき誠にありがとうございました。
と、ここまで市田さんと別行動していたのは、やはり市田さんは『ディレクター』であり『監督』。
カメラが回っているところが最優先で見ておかなければならない役割です。
撮影時監督として動いていた市田さんは、そのタイミングで効果的な動きや、全体のCMの流れを意識しながら、カメラマンと連携を取って撮影に臨んでいました。
(市田さんが学生時代に制作した『CYBERDIBE』のカメラマンである地村さんと清遠さんという方です)
市田さんのディレクティングやカメラさんのカメラワークをじっくり見る時間が少なかったのは少し悔しい…。そうはいっても役割は役割。
自分の役割を果たすことが、この撮影の成功の第一歩というわけです。
3日目 モーションキャプチャー
モーションキャプチャー撮影は、プロのアクターとプロのカメラマンとJIAMSとJIAMS学生スタッフによる、技術という技術を集結させた素晴らしき日でした。
この日は実際の人間の動きを、3Dモデルに取り込む撮影を行いました。
仮想空間シーンで行われていたあの白熱でアクロバティックな戦いの動きは、ほぼ人間の動きをキャプチャーして制作されたものです。
え?その撮影中、椎葉何してたの?って?

文字では説明するのが難しいので、ページ冒頭にあるメイキングをぜひとも見てほしいのですが、
プロのアクターさんである『株式会社モーションアクター』さん協力のもとモーションキャプチャ―撮影が行われています。
某ライダーや多数有名ゲームのアクターをされているすごいアクターさんです!

画像右手のカメラマンさんが持っている特殊なカメラで、カメラの動きも含めて撮影しつつ、モーションをキャプチャすることができます。
カメラの動きと、モーション、どちらも一度に撮影ができるため、基本的には現実世界での撮影と同様に、すべて一連の流れの中で撮影を行っていました。
もちろん、白兵戦ではない銃撃戦のシーンなど、直接やり取りを行わないシーンでは、個別にモーションの撮影を行い、後ほどソフトウェア上で動きを合致させる方法もあります。
えっ椎葉本当にやることってメイキングカメラだけ?
もちろんこれら以外にも他にあります。
それは後片付け。昨日の実写撮影で『お借りした小道具』を各地に返却する作業を裏で行っていました。また、両日共通していたこととして、お昼ご飯の受け取りも行っていました。
僕のやっていた作業を書くとマジで細かいところまで書いていけるのでページも余白も足りない。
まとめ
さて、激動だった3日間を1回にまとめてご紹介しましたがいかがでしょうか?
これだけ大変だった撮影でしたが、全体作業的には『折り返し』、編集作業的には『スタート地点に立てた』といっても過言じゃないのが怖いところ。
撮影に使用した素材の中から使えるところや、かっこいいシーンを厳選して、絵コンテと同じように並べていく『オフライン編集』、そのオフライン編集で上がってきた動画に色調補正や各種CGを合成して、完成形に持っていく『オンライン作業』、効果音やBGMを付けたり、音を整える『MA作業』などシンプルな映像部分だけでもこれだけあります。
さらに3Dモデル部分で言えば、今回撮影に使用したのは仮モデル。
実際に皆さんがCMで見たモデルとは似て非なるものなのです。
撮影が終わって9月中旬。ここから編集班とアセット班の腕の見せ所となります。
次回はアセット編です。
